食育推進基本計画の目標値から見る日本における食の課題

約 1 分

食育推進基本計画の目標値

食育基本法(平成17年6月に制定)に基づいて、食育推進の基本的な方針や目標などを明確化するために、食育推進計画が作成されています。各課題について目標値が設定され、多くの関係者が共通の目標を掲げられるようしています。第3次食育推進基本計画では、どのような課題があげられ、どのような目標値が設定されているのでしょうか。目標値から、日本における食の課題をチェックしていきます。

食育への関心を高める

若い世代を中心に、食に関する知識が乏しく、健全な食生活への意識が低下しています。こうした問題を受けて、食育に関心を持っている国民の割合を、現状値の75.0%から90%以上にすることが目標として掲げられています。若い世代を中心とした食育の推進は、第3次食育推進基本計画の中の重点課題の1つです。

また、食育に関わるボランティア活動をしている国民の数を34.4万人から37万人以上に増やし、食育を推し進めることも目標としています。

その他、日本の食文化を継承する国民の割合を41.6%(平成27年度)から50%以上とすることや、食品の安全性を自ら判断できる国民の割合を72.0%(平成27年度)から80%以上とすることなどを目指しています。

共食を増やす

少子高齢化に伴い、ひとり親世帯、単独世帯が増加しており、1人で食事をする人が増えています。食は、ただ食べれば良いというものではありません。健全な食生活を実現するためには、コミュニケーションや豊かな食体験ができる共食が大切です。そのため、朝食又は夕食を家族と一緒に食べる「共食」の回数を、週9.7回(平成27年度)から、平成32年度までに11回以上にし、地域などで共食を望む人が共食する割合を64.6%(平成27年度)から70%以上とすることを目標としています。

食習慣を見直す

共働き世帯の増加や、ライフスタイルの変化などにより、食習慣が乱れてしまっている人が少なくありません。朝食を食べない子どもは4.4%(平成27年度)、若い世代では24.7%(平成27年度)もいます。健康な心身を育む基本の1つが食生活です。第3次食育推進基本計画では、朝食の欠食の割合を、子どもは0%、若い世代は15%以下を目指しています。

さらに、栄養バランスに配慮した食事(主食・主菜・副菜を組み合わせた食事)を1日2回以上、ほぼ毎日食べている人の割合を、57.7%から70%以上まで伸ばすことを目標としています。

学校給食の実施

学校給食は、子どもたちにとって、食育指導の「生きた教材」となります。小学校ではほぼ100%給食が実施されていますが、中学校では実施率が低いのが現状です。学校給食は栄養バランスのとれた食事を児童・生徒に提供する機会になるため、公立中学校における学校給食の実施率を87.5%(平成26年度)から、平成32年度までに90%以上まで高めることを目指します

市町村単位での食育の浸透

食育を全国各地に広げるために、食育基本法では、都道府県単位、市町村単位で食育推進計画を作成するように求めています。平成27年度までに、100%の市町村で食育推進計画を作成、実施することを目指していましたが、4分の1の市町村では、いまだに食育推進計画が作成されていません。そのため、平成32年度までに、全ての市町村において食育推進計画を作成・実施することを目標としています。

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