文部科学省が進める食育とは

約 1 分

文部科学省では90年代半ばから、学校教育のなかで「健康教育の推進」に力を入れると同時に、学校給食の充実、「食」に関する指導要綱の作成などにも重点を置き、子どもへの「食育」に積極的に取り組んできました。その流れから、平成17(2005)年に「栄養教諭制度」をスタートし、食に関する指導の充実に取り組むだけでなく、学校給食を食育の生きた教材とするよう、進めています。

学校における食育の推進

子どもたちの栄養の偏りや朝食欠食など、食生活の乱れの問題に関して学校教育の場で子どもたちと一緒に考えていくことで、子どもたちが自身で健康に対する意識を高められるような指導が増えています。たとえば小中学校では「総合的な学習の時間」の中で、食をテーマにした体験的な学習を行うなどのケースも見られるようになりました。
また、「食」を通じて自分たちが暮らす地域のことを理解し、その地域の食文化の継承にも興味を持てるような取り組みもされています。

栄養教諭制度

近年、私たちの食生活は大きく変化し、その多様化が進む中で、朝食をとらない子どもの増加、夜更かし、さらに好きな物ばかり食べる偏食や、独りで食事をとる「孤食」などの問題が指摘されるようになりました。
これを受けて文部科学省では、学校における「食」に関する指導の推進に大きな役割を果たす栄養教諭制度を平成17年度からスタートさせました。
その目的は、子どもたちに自身が将来にわたり健康に生活してくための栄養や食事の知識を与え、自分で食事をコントロールする「食の自己管理能力」をつけさせることとしています。

栄養教諭の役割

子どもの肥満や、痩身志向などによる偏食、食物アレルギーなどの児童・生徒への個別指導が、その主なものです。
具体的には、学級活動や学校行事等の時間に集団的な食に関する指導を行います。それには、学級担任はもちろん、他の教職員や家庭、地域との連携が不可欠であり、その連絡や調整などの役割も担っています。
また、学校給食の栄養、衛生面での管理や、検食、物資管理なども重要な仕事のひとつです。従来の学校栄養職員に比べると、さらに一歩踏み込んだ食育の指導を子どもたちに行うことが望まれていると言えるでしょう。
このように重要な役割を果たす栄養教諭ですが、すべての義務教育諸学校において給食を実施しているわけではないことや、地方分権の趣旨などから、栄養教諭の配置は各地方公共団体や配置者の判断に委ねられています。例えば公立小中学校では県費負担職員ですから都道府県の教育委員会の判断により配置されています。その際の採用や研修等については擁護教諭と同様の措置が講じられます。

「早寝早起き朝ごはん」プロジェクト

前述のような子どもたちの食生活の乱れを改善するために文部科学省は、子どもたちの基本的生活習慣を整えて、学習意欲や体力、気力の向上を図るため、「早寝早起き朝ごはんプロジェクト」という運動を推進しています。
日本小児保健協会の「幼児健康度調査」によると、夜10時以降に就寝する3歳児の割合は50%を超えており、この数字は年齢が上がるほど増えることが容易に想像出来ます。また、朝食を食べないことのある小学生の割合も増加傾向にあります。これらの生活習慣が、子どもたちの学力や体力の低下に大きな影響を及ぼすことが近年の調査で明らかになってきたことを受け、教育現場だけでなく地域ぐるみで家庭の教育力を支えられるよう、このプロジェクトの全国協議会も設置されました。
子どもたちの生活習慣が不規則になってしまう背景に、私たち大人の生活が大きく関係していることを自覚し、子どもたちが正しい生活リズムを送れるよう実行していくきっかけになることが期待されているのです。

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