食育基本法制定の背景と各省庁の取り組み

約 1 分

「食育」という言葉の語源

育基本法が制定され食育という言葉が広く聞かれるようになりましたが、「食育」という言葉自体は、石塚左玄が1896年(明治29年)と1898年(明治31年)の著作(化学的食養長寿論、通俗食物養生法)で「体育智育才育は即ち食育なり」[造語し用いられたのが始まりと言われています。1903年(明治36年)には報知新聞編集長・村井弦斎が、連載していた人気小説「食道楽」の中で「小児には徳育よりも、智育よりも、体育よりも、食育がさき。体育、徳育の根元も食育にある」との記述があります。

食育基本法が制定された背景とは

子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何より も「食」が重要である。 そのため、改めて、食育を、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けるとともに、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択 する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進する ことが求められています。

具体的な問題点としては下のような事項が挙げられます。

①「食」大切にする心の欠如

②栄養バランスの偏った食事や不規則な食事の増加

③肥満や生活習慣病(がん、糖尿病など)の増加

④過度の痩身志向

⑤「食」の安全上の問題の発生

⑥「食」の海外への依存

⑦伝統ある食文化の喪失

このような問題点を改善するべき取り組みとして、国をあげて家庭、学校、保育所、地域、社会が連携して取り組むことが必要とされています。

各省庁の食育に関する取り組み

農林水産省

全国的な食育活動の展開として、

・「食事バランスガイド」の普及活用の推進

・「食を考える月間」を設け全国でイベントを開催

・食育推進体制の整備

・情報提供

・手法の高度化

地域の特性を生かした活動の支援として、

・食育推進ボランティアと育てる食

・地産地消でつくる食

・体験からわかる食

を柱に、健全な食生活の実現、農林漁業や食品産業に関する正しい知識の普及、食文化の継承、食品の安全性に 関する基礎的な情報の提供などを図るため、食育を国民運動として展開

厚生労働省

・各ライフステージごとに栄養・食生活と関連した 健康課題の解決が急務

・一人ひとりの健康な栄養・ 食生活を実現するための 支援方策の不足

を課題として、すべての国民が健やかで心豊かに生活できる社会とするため、国民健康づくり運動、母子保健活動、食 品の安全性の確保を推進し、国民一人ひとりの健康を向上を目的とする。

文部科学省

朝食の欠食、孤食、肥満傾向、地域への理解や食文化の継承の必要性が高まっている。とし、児童生徒が正しい食事の摂り方や望ましい食習慣を身につけることなどにより、生涯にわたって健康で 生き生きとした生活を送ることができるよう、栄養教諭制度の円滑な実施をはじめ、食に関する指導の充 実を図るための取組を推進。

食品安全委員会

・意見交換会などの実施

・食品の安全性に関する情報の提供

・リスク分析に基づく食品安全行政

食品健康影響評価の手法や内容等に関する情報の提供及び意見交換の促進を通じて、食品の安全性に関 する国民の知識と理解を増進を図る。

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