食育を支えるフォーラム「子ども食堂」

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食育を支えるフォーラム「子ども食堂」

近年、子どもの孤食や朝食の欠食が深刻になっています。食への関心を育む子ども時代に楽しく豊かな食体験は必要不可欠なのですが、貧困や共働き、母子家庭の増加に伴い、実践が難しいと答える方が多いのも現状です。孤食をなくす為、食育を育み豊かな食体験を形成する場として、子ども食堂が増えてきています。

「子ども食堂」とは

まず、この子ども食堂は全国様々なものがあります。子どもは一食100円、大人は300円、または無償など、各食堂によって異なりますが、基本的には無償、低価格です。実施日数は月に一回、二回、毎週開催など様々です。地域の子どもや大人たちが集まります。

そこでは食事の時間まで宿題をしたり、食堂にあるおもちゃやゲームで遊ぶことができます。食事の時間になると子ども達みんなで配膳などを手伝い、「いただきます」をします。夜、親が迎えに来て子ども達は安全に帰宅します。

子ども食堂の運営は主にボランティアで集まった人たちの協力のもとで成り立っています。また食材は地域の方、地元農家の方からの提供や、企業の不要食品リサイクル等で集まった食材の提供で賄い、それをもとにメニューを作っています。

この場所では、子どもにとって大切で、必要不可欠な「共食」「豊かな食体験」「食事の手伝いをする」「食について知る」という事を学び体験することができます。まさに食育のフォーラムと言えます。

貧困の現状

今、日本では7人に1人の子どもが貧困状態に置かれています。

子育てを前提にした就労環境も不十分で、働いても貧困から脱することができないのが日本の子育て環境の現状です。現にひとり親の場合、8割以上は働いており、世界で最も働いているのに、最も貧困率が高いという状況にあるのです。

認定NPO法人3keysの制作したデータによると、日本のひとり親家庭の貧困率は先進国30か国中、最も貧困率の低いデンマークの6.8%に対し、日本は58.7%と最も高くなっています。

働いても働いても給与が増えず、ろくに食事をとれない、子どもに食事をとらせる事ができない、という家庭が、実は身近にあるというのが日本の現状です。

このように、朝ごはんや夜ご飯を食べる事ができないという子どもの「欠食」が増えています。働く時間が長い為、子どもと一緒に食べる「共食」の機会も少なくなり「孤食」が増え、生涯の食への関心を築く子ども時代に必要な豊かな食体験が薄れてしまいます。またこの「孤食」に関してはひとり親世帯だけではなく共働き世帯も増えているため、多くの子ども達の課題でもあります。

しかしこの子ども食堂は、それらの子どもが来やすいように金額は低価格、または無償で提供されています。そして、子ども達がおなかいっぱい食べられるように考えられています。貧困による「欠食」、そして「孤食」を減らす事ができる事ができます。

豊かな食体験

また、この子ども食堂では、場所にもよりますが季節に応じてのイベントも開催されています。

1月はお餅つき、2月は節分、そしてひなまつりや子どもの日、夏にはスイカ割り、秋には焼き芋をしたり、12月にはクリスマス会など、各子ども食堂によって様々ですが、子ども達にとって特別な体験になるように工夫をこらしています。まさに子どもへの地域の愛情が形になった活動と言えます。

あたたかな食事を作ってくれる大人がいて、子ども達はその愛情を感じながら食事を待ち、それまでの間は集まった友人と楽しくコミュニケーションをとる事が出来ます。

子どもを留守番させて、食事を一人でとらせたくない、できれば毎食ちゃんと食事を満足いくまで食べさせてあげたい、という親の想いも、ここでかなえる事が出来ます。

このように、子ども食堂は日本の食育への課題を形にしたフォーラムです。この子ども食堂を通して食に関心を持ち、それぞれに共食や楽しく食事をとる事を実践していきましょう。

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