食育基本法の目的

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食育基本法の目的

食に関する正しい知識・適切な食習慣を子どものうちから身につけることは、心身の健康を生涯にわたって保つのに欠かせません。その為、国民運動として食育を掲げ食に対する関心を深めていこうという事で、平成17年に食育基本法が制定されました。

目的

農林水産省では、食育基本法の目的を「この法律は、近年における国民の食生活をめぐる環境の変化に伴い、国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむための食育を推進することが緊要な課題となっていることにかんがみ、食育に関し、基本理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、食育に関する施策の基本となる事項を定めることにより、食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来にわたる健康で文化的な国民の生活と豊かで活力ある社会の実現に寄与することを目的とする。」と記載しています。

食生活をめぐる環境の変化とは

日本では「和食」が親しまれてきました。昔は玄米に味噌に魚、大豆、野菜もたくさん摂取していて、世界から見ても「和食は素晴らしい」と称賛されるほどに、栄養バランスの整ったものを食べていました。

糖質は玄米で、脂質は魚の良い脂をとり、たんぱく質は魚と大豆で、野菜や果物の栄養価がまだ高かった時代はそれらを摂取する事により補えていたのです。その為、現在生活習慣病と言われているガンや脳梗塞、心筋梗塞等の発症率は低くありました。昔、生活習慣病になる前は贅沢病と言われていました。

しかし、食の欧米化に伴い魚から肉に代わり、玄米から白米やパン等の小麦に代わり、柔らかいメニューは増えてきました。それにより、まず糖質の摂取量と血糖値の上昇値を表すGI値が上がりました。

GI値とは

GI値に関しては、玄米が56に対し精白米が84、食パンは91になっています。GI値が高いとその分吸収スピードが速く、すぐにエネルギーになりますが、急激に上がりすぎる事が今度は問題で、血糖値が急激に上昇する時に、脳は抗ストレスホルモンのアドレナリンの放出命令を出します。しかし上がりすぎた血糖値は下げなければならないので、次に不安ホルモンであるノルアドレナリンの放出命令を出します。その血糖値の急激な急行下落をグルコーススパイクと呼びますが、これにより鬱のような症状が現れやすくなってしまうのです。

精神疾患が年々増加していていますが、このグルコーススパイクが原因の方も多いと言われており、医者は食生活の改善ではなく薬を処方します。その薬を飲むことにより、本物の鬱になってしまうのです。

GI値の上昇を防ぐ為には、糖質摂取の前に食物繊維をとることが挙げられます。野菜等から食べ、急激なグルコーススパイクではなく、ゆるやかに血糖値を上昇させる事により、体を守る事が出来ます。

肉、脂の変化

魚よりも肉が食卓に並ぶ家庭が増えてきました。日本人の腸は古くから魚や玄米等を消化しやすくするため、腸が細く長くなっています。しかし欧米人は肉等をよく食べていたので、それを消化しやすくする為に腸が太く短くなっています。日本人は便秘の人が多いですが、この肉を便として排出しやすくする為に食物繊維によって腸をきれいに保つ事が大切です。腸が長いため、肉は留まり腐敗しやすくなってしまう為です。

しかし、野菜の摂取量が低く食物繊維も補いきれていない為、便秘になり腐敗した肉がとどまり、大腸がんを引き起こす可能性が増えてしまうのです。この対策としてやはり食物繊維で腸を綺麗に保つ努力が大切です。

また、脂の変化ですが、魚は冷たい海や川を泳いでいるので人間の体内ではサラサラの脂に代わります。しかし鳥、豚、牛は人間よりも体温が高い為、人間の体で固まりやすくなっています。それを防ぐためには魚を多めに摂取する事が大切です。

ビタミンとミネラルの減少

日本では土地がせまい為、年に二回植える二毛作が主流です。しかし土を休ませる期間が短い為、土に栄養がなくなり、化学肥料などで作物を育てています。土から栄養を吸収できないこと、また消費者が甘くておいしいものを求める為、品質改良される事も合わさり作物の栄養価は年々減少しています。

50年前に比べて1/6~1/10までに下がっているのです。この対策として、食事だけでは補いきれない栄養はサプリメントで補う事が推奨されています。海外では当たり前の習慣ですが、日本ではまだまだ認知が低いのが課題です。

対策

これらの問題を課題とし、食育基本法の目的が定められました。食に関心を持ち正しい情報を選択し、健康を守る為にひとりひとりが努力する事が大切です。

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