食育基本法について

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食育基本法について

食育は、様々な経験を通して「食」に関する知識と「食」に関する力を習得し、健全な食生活を実現できる人間を育てることです。超高齢化社会において、生涯健康であるためにも「食育」考え方はとても大切です。

食育基本法の成立経緯

食育基本法は、食育に関する取り組みを推進するために2005年に制定された33条から成る法律です。この法律を策定するにあたり、内閣府、農林水産省、文部科学省、地方公共団体など複数の行政機関が関わって策定されるほど幅の広い分野に関係しています。当初は、内閣府主導でしたが、2015年の改正により食育推進業務は農林水産省に移管しました。食育基本法は、食育に関する施策の実施を「国の責務」と定めており、農林水産省に限らず厚生労働省や文科省など他の省でも、情報提供や栄養指導を行っています。

食育基本法の概要

目的:目的は、食育基本法の第1条に示されています。憲法25条にも明記されている「健康で文化的な国民生活の保障」に基づいて、食育基本法でも「現在および将来にわたる健康で文化的な国民生活と豊かで活力のある社会の実現」を目的としています。
基本理念: 食育基本法の第2条から第8条は「食育に関する基本理念」が7つ示されています。以下に簡単な説明を加えながらご紹介します。
① 国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成:食に関する適切な判断力を養い、生涯にわ たって健全な食生活を実現することが、豊かな人間形成に結びつきます。
② 食に関する感謝の念と理解:食生活は、自然の恩恵の上に成り立っていること、また、様々な人々の活動により支えられていることに感謝する必要があります。
③ 食育推進運動の展開:食育に関する実践活動は、それぞれの地域の特性に合わせて、国民、民間団体などの自発的な意思を尊重し行われる必要があります。
④ 子どもの食育における保護者、教育関係者等の役割:家庭が食育において重要な役割を有していることを認識し、子どもの教育、保育を行うものは、食育の重要性を十分に自覚する必要性があります。
⑤ 食に関する体験活動と食育実践活動の実践:食育は、食料の生産から消費に至るまでの食に関する様々な体験活動を行うこと、また、自ら食育の推進のための活動を実践する必要があります。
⑥ 伝統的な食文化、環境と調和した生産等への配慮及び農山漁村の活性化と食料自給率の向上:我が国の伝統ある優れた食文化や食生活を理解したうえで、我が国の食料の需要および供給状態を国民が認識する必要があります。
⑦ 食品の安全性の確保等における食育の役割:食品の安全性が確保され安心して消費できることが健全な食生活の基礎であることは明らかです。健全な食生活を送ることができるような幅広い情報や意見交換をする機会が必要です。

5つの重点課題

食育基本法の16条では、定期的に「食育推進基本計画」を作成することを定めています。2018年現在、2016年から2020年度の5年間を期間とした「第三次食育基本計画」が実施中です。その中には、5つの重点課題および具体的な数値目標が示されています。
主な数値目標を紹介します。
① 若い世代を中心とした食育の推進:朝食を欠食する子どもの割合を4.4%から0%へ減らす。
② 多様な暮らしに対応した食育の推進:朝食または夕食を家族とともに食べる「共食」の回数を週9.7回から週11回以上へ増やす。
③ 健康寿命の延伸につながる食育の推進:適正体重の維持や減塩などの気をつけた食生活を実施する国民の割合を69.4%から75%以上へ増やす。
④ 食の循環や環境を意識した食育の推進:食品ロス削減のために何らかの行動をしている国民の割合を67.4%から80%以上へ増やす。
⑤ 食文化の伝承に向けた食育の推進:伝統的な料理や作法を伝承し、伝えている国民の割合を41.6%から50%以上へ増やす。

食育基本法は、2005年6月に成立しました。そのため、毎月6月を「食育月間」として、「食育」の普及・啓発のために全国で多くの行事が行われています。

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