
食事や料理、食材に関心を持たせる事を目的として、全国各地で食育ポスターのコンクールが開催されています。
このポスター作製で、どのような事が学べるのか、よく使われる題材と子ども達にもたらす影響をご紹介します。
偏食をなくそう
「好き嫌いなくなんでも食べる」という事を目的としています。理由は、近年の若年世代の栄養バランスの偏りをなくす為です。栄養には糖質、脂質、たんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルの六大栄養素があります。このうちどれか一つがとびぬけて取れていたとしても、すべてのバランスが整い、同じ量だけ摂取できていないと体内でそのすべてを吸収できません。樽はすべて同じ高さの板ではじめて満杯まで水をためる事ができるのと同じで、栄養バランスもどれか一つが欠けていたら一番低い栄養素の分までしか吸収できないのです。その為、偏食をせずにまんべんなく栄養をとれるように子どもの頃から気を付ける事が大切です。
まずは親が各家庭で栄養面に気を付けて献立を考える事が大切です。そして子ども自身にも好き嫌いなく食べてみようと思い実践できるように、このポスター作製の際に栄養バランスよく食事をとる事の必要性を学ぶ事ができます。
朝食を食べよう
朝食を食べるメリットとして、体のリズム、お腹がすくリズムをつくる事ができる、脳を活性化させる事ができる、集中力を高める事ができる、等が挙げられます。成長期の子ども達にとって、朝食をとる事は勉強や運動が捗る大切な要因となります。しかし、朝食の欠食率が他界のも現状です。特に子どもにとっては「朝はやく起きれない」という理由が多く、間に合わずに朝食を食べずにいく、という傾向が多いようです。
ポスター作製において朝食を食べるメりットを知る事ができます。
自ら朝食を食べると決め、早起きと朝食を食べる習慣をつけさせましょう。
みんなで食べよう
近年、共働き世帯の増加や母子家庭の増加により、子どもの孤食が増加しています。子ども時代の孤食は食への関心を削ぐ大きな要因になりかねません。ひとりで食べるよりも、みんなで食べる方がおいしいという事、楽しいという事を伝え、共食の回数を増やすことが目的です。
これは子どもだけの努力では叶えることができません。親が忙しくてなかなか一緒に食べれないというのなら、近所の友達や親せき、子ども食堂など、共食できる環境を作り、みんなで食べるあたたかさを伝えてあげられるようにする事が大切です。
伝統を伝えよう
日本には誇るべき食の伝統が数多くあります。正月のおせちをはじめ、その土地の郷土料理など、後世に受け継いでいきたいものばかりです。それを絶やさぬよう、若年世代、特に子ども時代から身近に伝統を感じさせる事が大切です。
ポスター作製をきっかけに、日本の伝統に関心を持たせましょう。
感謝の心をもつ
最後に、私達は食べたものでできています。食事は、多くの命のうえで成り立っています。
動物や魚の命、畜産、漁業、農家の人達、食材が並ぶお店の人達、食事を作る人達。たくさんの時間をかけて、その食事は作られています。その事を知り、感謝の心を持つことが大切です。
これらの代表的なことをポスター作製するうえで、同時にその大切さを学び、知る事ができます。自由な発想で描く絵で、子ども達がその食育に対してそのような事を感じ、とらえているかをしる事ができます。
各機関から食育ポスターのコンクール等が多く開催されているので、子どもに学びを持たせる機会として積極的に関わる事をおすすめします。