食育基本法とはなんでしょう

約 1 分

食育基本法は、平成17年6月10日に第162回国会で成立し、同年7月15日に実施されました。
日本では、この法律が制定される以前から国民が健康に生活するための食の提案や、食の安全に対する法整備に取り組んでいましたが、国民のライフスタイルの多様化や、高齢化などの流れから生じる様々な問題点の解決策として「食生活」を見直そうという動きが出てきました。
そこで政府は、「食」に関する活動を「食育」とし、それを広く国民的な運動として取り組んでいくよう、「食育基本法」という法律で、その方向性を示したのです。
これは、乳児から高齢者全ての年代の人に必要な栄養素などの問題から、食べ物自体の生産者、またそこから消費者までの流通、さらには地球環境にまで視点を広げた、大きな意味で「食」の在り方を考えるものです。

食をめぐる問題とは

そもそも「食」というのは生きる上で最も重要な要素であるという観点から、この食育基本法は成り立っています。
近年問題になった朝食の欠食や独りで食事をする孤食の問題、また生活習慣病の増加などは私たちにとって身近なものですし、食品添加物や汚染物質などの食の安全問題もまた、私たちの健康を脅かす大きなものだといえます。
さらに、世界中で多くの食べ物が廃棄されている現状、食品ロスの問題や、地産地消の大切さなどを考えると、私たちの食に関する問題が地球環境にも大きな影響を与えていることに気づくことができます。

食事のマナーから国際化

国際社会などといわれる近年、多くの日本人が海外に旅行し、多くの日本人が海外に住んでいます。
また、同様に多くの外国人が日本を訪れて、多くの外国人が日本で暮らしています。
人とのコミュニケーションの手段として食事は重要な要素ですが、異文化を持つ人同士が一緒に食事をする場所では、ある程度のマナーと知識が要求されるということに無関心な人が多いように思います。
郷に入れば郷に従え、という言葉もありますが、「郷」を知らないのでは従うこともできないでしょう。
最低限の食事のマナーもまた、これからのグローバル社会で暮らしていくための大切な食育であるといえます。

和食ブーム

平成25年(2013年)12月、「和食;日本の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたのは記憶に新しいと思います。
「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた「食」に関する「習わし」が、つまりは「日本の伝統的な食文化」ということになります。
日本人として誇らしく思うのと同時に、この文化を海外の人にきちんと説明できるだろうかと不安にもなりますね。
四季を持つこの国で、その季節の旬の食材を使った献立を考えている人、食卓で並べるお皿やお椀に関して、正しい位置を知っていて、毎日その通りに並べている家庭はどれくらいあるでしょうか。
素晴らしい文化を海外の人たちの前で恥ずかしくない程度の知識を持つことは、英語や外国語を勉強するのと同じくらい「国際的」なことのように感じます。
食育基本法と聞くと、食生活に関するものだけの法律だという印象をもってしまいますが、その中身は私たちの身近にある基本的な生活に不可欠な問題の解決法であり、食事だけでなく人とのコミュニケーションにも関係するものなのです。

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