食育基本法5つの目標から考えてみよう③~大人の役割~

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食育基本法5つの目標から考えてみよう③~大人の役割~

子どもの人格形成において、最も大きな影響を与えるのは、言うまでもなく家族、家庭での生活です。
この中で、子どもたちは心身ともに健康な状態で成長することが望まれます。
子どもにとって家庭とは、最初に経験する小さな社会であり、教育の場でもあるのです。
食育の第一歩は家庭からスタートするということを意識して、まずは親である大人が食に対する知識を学び、それを家庭で実践することが大切だと考えられています。

家族で一緒に食卓を囲むこと

以前は、昼食を除く朝食と夕食は家族みんなで食べるのが当たり前の習慣でした。親子が揃う食卓は、学校の話や友達の話など楽しい情報交換をしながら、箸の使い方や食事のマナーなどを教える場として、重要な役割を担ってきたといえます。
食事をする際に会話がある食卓では、「トマトが美味しくなってきたね」「サンマが出てきて、そろそろ秋だね」など、その日の食卓に乗っている食材のことも学ぶことが出来ます。特に、幼児期の子どもは、毎食親子で食卓を囲むことが理想とされています。食事は1日3回、1年で1095回もあり、それだけ学ぶ機会があるということを意識したいですね。

一品でもいいから毎食作ること

近年は両親ともに仕事を持っている家庭も多く、夕飯を作る時間がとれず、スーパーマーケットなどで総菜を買う機会もあるでしょう。
無理をする必要はありません。毎回少なくとも一品は手作りの料理をするように心がけるだけでも、子どもは家庭の味を覚えることができます。
家庭の味というのは、子どもが大人になった時にも大きな影響を与えると言われています。
総じて、買ってくるお惣菜は美味しく感じられるよう、しっかりした味になっていることが多く、塩分や糖分を多く含んでいます。
このような食事を普段から食べていると、普通に味付けた物に物足りなさを感じて、食べる際に塩や醤油などを加えがちです。塩分や油分、糖分の多い食生活を続けていると生活習慣病へのリスクが高くなりますから、子どもの食事では、なるべく素材の味を生かした薄味にすることが求められています。

子どもと一緒に、をキーワードに

何を食べるか、献立や食材を選ぶことから子どもと一緒に作業することは、安全な食材を選ぶ「選食力」を養うと同時に、栄養バランスについて意識するきっかけ作りにもなります。
選食力とは、体によいもの、安全なもの、そして新鮮なものを見分ける力です。まずは親がこの力を身に付け、子どもに手伝わせながら知識を伝えていきます。
実際に料理をする際も、野菜を洗う、粉を準備するなど、子どもの年齢に応じて出来ることを手伝わせるようにします。手伝うことがなくても、ただそばにいて会話をしながら料理をしているだけで、子どもは親の手元をよく観察しているものです。買ってきた総菜ではわからない、その料理ができる過程で感じる匂いなども、親から子へ伝えていきたいものです。

教育の現場でも

家庭だけでなく、幼稚園や保育園、学校などの教育の現場でも、子どもたちに食育の大切さを教えていく取り組みは広がっています。
文部科学省が今後の学校における食育の在り方を話し合った有識者会議では、食育の視点について6つの観点(①食事の重要性 ②心身の健康 ③食品を選択する能力 ④感謝の心 ⑤社会性 ⑥食文化)を基本としつつ、様々な社会状況に応じた多角的な視点を持って取り組むこととする、としています。
今後は「食育の教科書」のようなものの作成も視野に入れているようですし、将来は新しい科目が増えているかもしれません。
親である大人も一緒に知識を学び、心身共に健康で過ごせるようにすることが大切だといえますね。

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