食育基本法の5つの目標から考えてみよう④~食料自給率~

約 1 分

現代の私たちは、満ち足りた食生活の中、まさに「飽食の時代」に生きています。
スーパーマーケットに行っても豊富な種類の中から食材を選ぶことが出来ますし、外食産業も多種多彩なものを楽しむことが出来ます。
しかし、それら全てが日本で作られているわけではありません。その多くは外国からの輸入によって支えられているものだとご存知でしょうか。

日本の食料自給率

食料自給率という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、国内の食料消費が国産でどの程度賄われているかを示す指標です。
日本の食料自給率(カロリーベース)は38%(平成28年度)、これは先進国中最低水準です。
同じ先進国を見てみるとアメリカやスランスでは100%を超えていますし、ドイツで90%、イタリア、イギリスなどでも60%以上の数字を維持しています。他の多くの国と比べると、日本におけるその数字の低さがわかるでしょう。もちろん、国土面積が狭いという点も考慮しなければいけませんが、同様に狭いスイスや韓国なども50%は確保していますので、いかに低い水準なのかを実感しますね。

そもそも食料自給率とは

同じ食料自給率でも、重量で計算することができる「品目別自給率」と、食料全体について共通の「ものさし」で単位をそろえ計算する、「総合食料自給率」の2種類があります。後者の総合食料自給率は、熱量で換算する「カロリーベース」と金額で換算する「生産額ベース」という指標で表されています。
また、畜産物用の飼料が国内生産分でどの程度賄われているかを示す指標を「飼育自給率」といいます。

なぜ自給率が低下したのか

日本の食料自給率(カロリーベース)は、昭和40(1965)年度には約73%もありました。それが、平成10(1998)年度には40%に低下し、その後はなだらかに低下しています。
この理由としてあげられるのが、私たち日本人の食生活の変化です。いうまでもなく、主食である米からパン食を好む人が増え、肉や油を使ったおかずも増えています。
約40年の間に、1人当たりの食事で、ご飯なら1日平均5杯から3杯に、野菜が1日300gから260gに減ったのに対して、牛乳(200mlビン)が週2本から4本に増えるなど、自給可能な米の消費量が減り、輸入に依存せざるを得ない畜産物などの消費量が増えたことにより、食料自給率は大きく低下してしまったのです。

食料自給率を上げるために

平成17年に農林水産省が策定した「食料・農業・農村基本計画」において、平成27年度までにカロリーベースの自給率を45%に引き上げることを目標としていましたが、残念ながら達成することはできませんでした。
今後、食糧自給率を上げるためには、消費面と生産面の双方で、意識改革や取り組みが必要とされています。
消費面では、例えば私たち日本人全員がごはんを一食につき、あと一口ずつ食べれば達成できる、との試算があります。これなら実行出来そうな気がしますね。
また、国民全体で「食育」の意識を高めるだけでも効果が出ると考えられます。
一方生産面では、食品産業と農業の連携の強化や、効率的な農地利用の促進などがあげられます。
作り手も、農業を「経営」するという意識で、消費者のニーズを捉えて魅力あるものを発信していくなどの努力が求められています。パン食の文化が根付いて来ているのに合わせた、美味しいパンが出来る米粉の開発などもまた、食糧自給率を上げる取り組みだと言えますね。

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