食育基本法の5つの目標から考えてみよう⑤~食の安全~

約 1 分

「食」は、私たちの毎日の暮らしの中で欠かせない存在です。
それにも関わらず、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで手に取る食品について「これは安全かな」と立ち止まって考えている人はあまりいませんよね。外食の際も同様に、出てきた食事に対して「これは安全ですか」と聞く人は多くないと思います。

身近な食に潜む危険性

近年、私たちは世界中の様々な食べ物を手軽に手に入れられるようになりましたが、それに伴い、その流通経路も複雑になり、生産者の顔が見えにくくなっています。その結果、私たちが疑うことなく口に入れていた物に実は危険な物も含まれていたことが判明する事案が数多く起こっています。
主なものだけを挙げても、平成13(2001)年に国内で初めて発見された牛肉のBSE(牛海綿状脳症)問題や、中国からの冷凍野菜やギョウザに基準値を超える農薬や有機リンが含まれていたことが判明した問題、平成16(2004)年には鳥インフルエンザの流行、平成23(2011)年の東京電力(株)福島電子力発電所の事故による放射能汚染問題など、かなりの数になりますね。また、O157など食中毒による被害や異物混入などのニュースも私たちにとって身近な脅威と言えるでしょう。

国の取り組み

食の安全を脅かす数々の事案を受けて、平成15(2003)年に新しい食の安全に対する仕組みが出来ました。
この仕組みは「リスク分析」という考え方に基づいており、事故の後処理ではなく、可能な限り事故を未然に防いでリスクを最小限に抑えるというものです。
その概要は、内閣府に設置された食品安全委員会による食品健康影響評価(リスク評価)の結果に基づき、関連行政機関である厚生労働省、消費者庁、農林水産省が規制等の措置(リスク管理)をします。
更に、リスクの評価者、管理者、事業者、消費者などの関係者が、お互いの情報を共有し、意見の交換(リスクコミュニケーション)を行うことで、それぞれの声を表明する機会を作っています。

来年度に始まる新システム

厚生労働省は来年(平成30年)度、異物混入などによる食品の自主回収情報を一元的に集約するシステムを構築すると発表しました。
現在のシステムでは、食品の自主回収の情報をまとめて公表する仕組みがないため、各自治体それぞれ違った報告の規定により消費者が情報を探しにくいという課題がありました。そこで、厚生労働省は各自治体が報告を受けた食品の自主回収情報を集約して、一覧をWEBサイトに掲載するためのシステムを構築する予定です。これにより、私たち消費者は、回収されている商品の名前や理由、健康被害の可能性や問い合わせ先などを、より簡単に調べることが出来るようになります。

安全な食品を見抜く目を持とう

国による様々な取り組みもあり、以前に比べると生産者は、大量生産やコスト削減よりも消費者の健康のために安全なものを提供することが第一であるという姿勢を求められています。
一方で、消費者である私たちも、食べ物にもっと関心を持ち「食」に関する知識を得ることで、生産者任せではなく自分の目で安全な食品を選べるようになります。
自身の健康と維持していくためには、自分自身に必要な食材を選ぶ力、つまり「選食力」を養うことが大切であると言えますね。

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