小学校における食育の必要性と各教科で展開する方法

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小学校における食育の必要性と各教科で展開する方法

小学校における食育の必要性

ライフスタイルや社会環境の変化などに伴い、伝統的な和食文化は失われつつあり、子どもたちの食生活は乱れがちになっています。平成27年度の調査では、朝食を「全く食べない」または「あまり食べない」と回答している子どもの割合は4.4%となっています。地域や家庭で受け継がれてきた伝統的な料理や作法も失われつつあり、次世代に食べ方や作法などを引き継いでいる人の割合は、41.6%(平成27年度)にとどまります。子どもたちの食に関する体験は乏しく、健康的な食生活を身につけないまま成長している子どもも少なくありません。そこで、食育を通じて食文化の継承を図るとともに、将来にわたって健やかな生活を送る基礎を養っていく必要があるのです。

小学校における食育指導については、文部科学省の食に関する指導の手引きが参考になります。ここでは、食育指導を各教科に展開し、子どもたちと食との距離を縮める方法を探ります。

身近な地域を通して食を考える

小学校の社会科は、社会生活についての理解を深め、日本の国土と歴史への理解や愛情を育む教科です。社会科では、子どもたちが、よりよい社会を形成するための資質や能力を養うことが大切です。

社会科では、身近な地域を通じて、食について考えることが食育になります。具体的には、地域の特産物には何があるかを知ることで、地形的な条件や社会的な条件との関わりが見えてくるでしょう。地域にある商店を調べることによって、食の生産や流通について学ぶこともできます。昔の暮らしを学ぶことによって、行事食をはじめとした伝統的な和食文化を知ることができるでしょう。

自然現象から食を見る

小学校の理科は、身近な自然に触れることを通じて、自然を愛する心情や科学的な見方や考え方を養います。理科では、動物や植物に親しみながら、食べ物の大切さを学んでいくと良いでしょう。

例えば、栽培活動を通じて、植物が成長する様子を観察してみては良いでしょうか。植物は、種を植えることで、芽が出て、葉がしげり、花が咲き、果実がなった後、枯れていきます。動植物の成長の仕組み・生命の連続性を学ぶことは、子どもたちの自然を愛する心を育みます。動物にとって、生きていくうえで食べ物が欠かせないことも学ぶことができ、食への感謝の気持ちを育むことにもつながるでしょう。

生活から食を捉える

生活の中の衣食住を学ぶ家庭科は、食育を実践する中核的な教科です。食事は、健やかな家庭生活を営むうえでの基礎となります。小学校では、家庭と連携を図りながら、食事の役割や、栄養バランスのとれた食事、調理の基礎など、生活に密接した食を学ぶことが推奨されます。家庭や給食を観察することによって、食事の役割を学び、食べることの大切さを学んでも良いでしょう。献立の作成から、買い物、調理、後片付けまでを自分で体験させ、家庭における食事作りについて考えることも大切です。栄養学の基礎である五大栄養素について学び、栄養を考えた食事について考えさせても良いでしょう。家庭科指導では、バリエーション豊かな食育を実践することができます。

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