小学校における食育【食の経験を積む大切さ】

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小学校における食育【食の経験を積む大切さ】

小学校の食育の中心となっているのは給食の時間です。クラスの友達や先生とおいしく楽しく給食を食べることは、子供たちの健全な心身を育むための大切な食育の一環です。しかし、そのような給食の時間に、少し困ったことが起きているようです。

「できないから食べられない」子供たち

子供が上手にできないから、失敗するからといって先回りして手を貸してしまうなんてことはないでしょうか。その場はそれでよいのですが、そうすると子供は経験を積むことができないままになってしまいます。それは食に関することでも同じで、自分でひと手間かけないと食べられないものが出てきたときに、試行錯誤したり失敗したりしながら経験を積んでこなかった子供たちが「できないから食べない」「失敗するから食べたくない」「食べ方を知らない」というようなケースがみられるといいます。

柑橘類の皮むき

冬のこの時期、給食のデザートとして柑橘類が出されることが多くなります。旬の柑橘類には皮をむけばすぐに食べることができ、吸収に優れた糖質やビタミンC、クエン酸などが豊富で、この時期は風邪の予防にももってこいの食材です。給食では1/2~1/4サイズにカットして出されることが多いのですが、包丁で切った面だけをかじって中身はそのまま残す子や、皮をむかずにかぶりついて果汁だけ吸う子、または、担任の先生に「先生、皮むいてください」とお願いする子など、食べ方を知らない、できないからうまく食べられないとい姿がみられるようです。

牛乳パックのストローさし

給食には牛乳が出される小学校が多いと思います。牛乳はカルシウムが豊富なので子供たちの体作りには欠かせないものです。しかし、パックの牛乳が出されたときに、ストローがさせないから飲めないという子供たちもみられるようです。自分でストローをさしたことがない子もいれば、さし方がわからずパックを強く握ってこぼしてしまう子、ストローの上下がわからなくてさせない子、あるいは吹き出したら怖いからできないという子などもみられるようです。

骨あり魚の食べ方

魚離れが危惧されている中、骨があるから、食べるのが面倒だからといって魚を嫌う子供たちも多くみられます。焼き魚などに多い青背の魚はDHAやEPAを含み、子供たちの体作りにとても大切な役割を持っています。しかし、骨ありの魚が給食に出ると、自分で骨を取ったことがないため食べられない子、上身を少し食べただけの子、骨をどう取ればよいかわからずぐしゃぐしゃにしてしまう子などが多く、上手な食べ方ができる子は少ないようです。

小袋の開封

給食では時々、パンやふりかけなど袋に入ったものが出る場合がありますが、この際にも自分で開けたことがない子、開け方がわからず中身をこぼしてしまう子などがみられるようです。

失敗しても挑戦させることも食育

何事も、最初から上手にできる人は多くありません。失敗や試行錯誤を繰り返しながら身をもって学び、体得していくものです。上記で紹介したケースもこれまでの食事の場面で経験したことがないために起きている問題がほとんどです。この問題を解決するには食育の基盤である家庭との連携が大切です。家での食事の際にまずはどんどん子供たちに挑戦させることです。できればその場で応援してあげてください。そして失敗してもあせらず必要があればアドバイスをして、子供たちのペースでできるようになるまで待つことです。途中で必要以上に先回りしたり、手を出してしまうといつまでもできないままになってしまいます。「できないから食べられない」という子供たちをなくし、みんながおいしく楽しく残さず給食を食べられるようにすることも大切な食育の1つなのではないでしょうか。

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