・幼児期の早食い
離乳食を終えて、自分でごはんが食べられるようになったり、または自分でやりたがる子供が増えてきたりします。もちろんそれは子供の大きな成長であり、見守りたいというのが本音なのですが、ここで気を付けてあげなければいけないことが出てきます。それは、幼児期の早食いです。「早くごはんが食べられて偉いね」「いっぱいごはんを食べられて凄いね」と褒めてあげたいところではありますが、早食いには注意が必要です。幼児期の早食いが習慣になってしまうと、その後もなかなか直すことが難しく、大人になっても早食いがやめられないということになってしまう恐れがあります。ダラダラ食べられると予定通りに行動できなくて困る,早く食べてくれた方が片付けなどがスムーズという親の気持ちももちろん分かりますが、早食いが習慣化されてしまうと様々なトラブルの要因になってしまう危険性があるのです。
・早食いの原因
幼児期の早食いの原因は子供によって様々ですが、いくつか紹介していきますので、該当部分があるかどうか参考にしてみて下さい。
○1人で食事をしていることが多い いわゆる孤食というもので、共働きが多い現代ならではの悩みになります。1人で食べると黙々と食べることになってしまうので、自然と早食いになってしまいがちです。
○一緒に食べる家族にも早食いの人が多い 上記の孤食とは反対に問題になりますが、一緒に食べている家族に早食いの人はいませんか?子供は、主に親のことをとてもよく見ています。その親が早食いをしていたら、子供も早食いをすることが普通になってしまいます。
○一口あたりの量が多い 一度に、口の大きさと比べて多すぎる量を入れてしまうという問題です。それによって食べ物の量に対しての噛む回数が少ない状態で飲み込んでしまうという、事態が発生してしまいます。
○いつも好きな物ばかり提供している 好き嫌いがないのであれば該当しませんが、いつも子供が好きな食べ物ばかり食べさせていたりしませんか?好きなものであれば、子供は自然と食べるスピードが速くなってしまいます。
・早食いによるトラブル
食事を始めてから脳の満腹中枢が働くまでには、15分~20分かかるとされています。そのため早食いをしてしまうと脳が満腹感を感じるまでに食べ終わってしまうので、まだ足りない,もっと食べたいと感じてしまい、結果食べ過ぎということに繋がってしまいます。食べ過ぎの状態が続くと、小児肥満になってしまう恐れが出てきます。小児肥満は大人になってからの成人肥満に移行してしまう可能性が極めて高く、それによって様々なトラブルを引き起こしてしまうのです。成人肥満による主なトラブルには、糖尿病,高血圧,高脂血症などの生活習慣病があげられます。
・早食い防止には
子供にゆっくり食べることを習慣づけるためには、以下の方法がオススメです。
○少し小さめのスプーンを使わせる 一口量を自然に減らすことができるので、おのずとゆっくり食べられるようになります。
○噛む習慣をつける 口に入れたら、最低でも25回~30回程度は噛むという習慣をつけさせましょう。
○食材を大きめにカットする 少し大きめに切ることで、自然によく噛むようになります。
○固めの食材をプラスする 食物繊維が多く噛みごたえがある食材を使うことで、早食い防止に繋がります。
・まとめ
子供に幼児期のうちから、ゆっくり食べることを習慣づけてあげましょう。親の少しの工夫で将来の成人肥満を防止できますよ。