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食育とはどのようなものなのか、食育の実践について学べる

食育~若年世代への現状課題~

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食育~若年世代への現状課題~

日本では、生活習慣病や肥満の増加、栄養バランスの乱れ等が年々深刻になっており、その対策として平成17年に食育基本法が制定されました。それをもとに食育推進基本計画が発足され、現在平成28年度から5年間の期限で第三次食育推進基本計画が進行中です。

第三次食育推進基本計画の重点課題

現在の日本の食育に関する現状課題がここにまとめられています。下記に記載する、次の5つの通りです。

若い世代を中心とした食育の推進・・・若い世代が自分自身で取り組む食育の推進、次世代に伝えつなげる

多様な暮らしに対応した食育の推進・・・子供や高齢者を含む全ての国民が健全で充実した食生活を実現できるようにする

健康寿命の延伸につながる食育の推進・・・生活習慣病の発症・重症化予防や健康づくり等、健康寿命の延伸につながる食育の推進

食の循環や環境を意識した食育の推進・・・生産から消費までの食べ物の循環を理解するとともに、食品ロス削減等、環境へも配慮した食育の推進

食文化の継承に向けた食育の推進・・・郷土料理、伝統食材、食事の作法など、日本の伝統的な食文化への理解を深める食育の推進

この中でも全体に通ずるのが、これからの未来を担う若年世代への食育の推進です。若年世代が食の関心を深め、実践していく事により、すべての課題の目標を達成する事に直結します。進若年世代へ食育を推進していく事は、最重要課題と言えます。

若年世代への課題

まず、食育の基本において、朝食は体のリズムを作り、仕事や勉強の効率をあげ、集中力を高める大切なものです。しかし、朝食を欠食する若年世代の割合は24.7%と高く、子どもの欠食率は4.4%になっています。

そしてこの若年世代のデータでは、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている割合は43.2%、地域や家庭で受け継がれてきた伝統的な料理や作法等を継承している割合は49.3%、食品の安全性について基礎的な知識を持ち、自ら判断している割合は56.8%と、食や栄養に関心を持ち、実践している割合は約半分から半分以下です。

この背景として、仕事の多様化により忙しく食事にまで気が使えない、食事が空腹を満たすものだけになっている、共働き世帯や母子家庭の増加により、孤食が増え共食の機会が減っている、等が挙げられます。まずは共食の機会を増やし、食事を楽しいものにし、食への関心を深めていく事が大切です。

そして深刻になっている課題のひとつに、若い世代の過度なダイエットや、間違ったダイエット法がインターネット上に多く出回っている事があります。インターネット世代の若年世代にとって、ネット情報はとても身近なものですが、ネット情報は情報のゴミ箱ともいわれており、正しい情報の判断が難しくなっています。これは栄養や食育面に関しても同じように言えます。

課題に対する目標

目標として国は、朝食を欠食する若い世代の割合を24.7%から15%以下に、子どもの欠食率は4.4%から0%にする事を掲げています。主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている割合を43.2%から55%以上、地域や家庭で受け継がれてきた伝統的な料理や作法等を継承している割合を49.3%から60%以上、食品の安全性について基礎的な知識を持ち、自ら判断している割合を56.8%から65%以上となるように、若い世代が自分自身で取り組む食育の推進、次世代に伝えつなげる食育の推進を目指しています。

上記に記載した通り、現代社会では共働き世帯や母子家庭の増加により、共食が減り孤食が増えています。食事を楽しいものにするためには、一人ではなく誰かと一緒に食べ、コミュニケーションをとる事が大切と言えます。特に子どもにとって、「楽しい食事」をする事は生涯にわたる食育の関心を高める為には必要不可欠です。

よって、朝食又は夕食を家族と一緒に食べる「共食」の回数は現在週9.7回となっていますがこれを週11回以上に、そして地域等で共食したいと思う人が共食する割合を64.6%から70%以上に、中学校における学校給食実施率を87.5%から90%以上にする事が目標であり課題です。

この目標を達成する為には、ほとんどが個人がそれぞれ食に関心をもたなければなりません。国や各市町村の働きかけに対し真摯に向き合い、一人ひとりが実践していく事が大切です。

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