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食育とはどのようなものなのか、食育の実践について学べる

食育基本法の5つの目標

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食育基本法の5つの目標

食べる事は生きる事です。私達は毎食から生きるための栄養を補い、おいしく楽しく食べ、食を通して心身共に成長していきます。二十一世紀における我が国の発展のためには、子どもたちが健全な心と身体を培
い、未来や国際社会に向かって羽ばたくことができるようにするとともに、すべての国民が心身の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすことができるようにすることが大切です。

国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことができるようにするため、食育を総合的、計画的に推進することを目的として、平成17年6月10日、第162回国会で食育基本法が成立し、同年7月15日から実施されました。

この食育基本法には5つの目標があります。

1.国民の心身の健康と豊かな人間形成

食に関する健全な判断力を養う事を目標にしています。近年は食の欧米化や多様化により、様々な食品がすぐに手に入るようになりました。

コンビニでは24時間営業です。ファストフード店はどこにでもあり、私達は毎日の食事を自由に選べるようになっています。しかし、食品教示のラベルを見てみると、恐ろしい数の添加物が記載されています。そして栄養バランスも乱れてしまい、結果的に生活習慣病や肥満につながってしまいます。私達の体は、私達が選んできた食材によって成り立っています。しかし、それらはすぐには体に現れません。少しずつ蓄積されていきます。また、コンビニ弁当やファストフード店での食事だけでは体に必要な栄養は補いきれません。糖質や脂質が多い傾向があります。パック野菜等が販売されていますが、それらは食中毒防止の為に一度漂白剤にさらされ殺菌されます。それにより、菌は死滅しますが水溶性ビタミンも著しく減少してしまいます。

「野菜を一日350gとりましょう」という目標を国は掲げていますが、これを毎日続けている世代は多くありません。野菜を摂取する目的は、体を営むことに必要なビタミン、ミネラル、ファイトケミカル、食物繊維等を摂取する為ですが、年々、多毛作や品質改良などでビタミン、ミネラルが減少しています。

これらの要因により、栄養を補う為にサプリメントが必要な時代ですが、海外に比べて日本はまだまだその認識が足りていません。

私達は健康の為に何を選択しなければならないのか、自ら情報を取りに行き、栄養バランスの整った食事を完成させる必要があります。それは体だけではなく心の健康にも影響される為、食を選択する力を一人ひとりが身に着け判断していくことが必要といえます。

2.食に対する感謝の念と理解

食生活は様々な恩恵のもと成り立っています。食に関わる様々な人の活動に支えられている事を理解し、感謝の念を気づいていく事を目標としています。

近年は食材に溢れ、当たり前に手に入る事から感謝の念も薄れてしまいがちですが、その食材が手に入るまで、何人の命の時間が使われていたのか、想像する人は多くありません。魚や肉、それらすべて同じ命を頂いています。食材があふれ便利な近年ゆえ、飲食店等の食品ロスも深刻になっています。

感謝の心を育む為には、知る事、また食の成り立ちを学び、伝えていく事が大切です。「頂きます。」の意味を今一度真剣に考えましょう。

3.子どもの食育における保護者、教育者等の役割

家庭が食育において重要な役割をもっている事を一人ひとりが認識しましょう。保育園等では、積極的な食育活動が大切です。

野菜などの食材を植え、育て、収穫したり、食事をつくるお手伝いをしたり、食材について教える事、「いただきます」をする事は食への関心を深める食体験になり、また幼少期のこの経験は生涯にわたり深い影響を及ぼします。各家庭における食事の環境は、園などの食育活動よりも大きな影響を子どもに与えます。

その為、各家庭においても積極的な食育活動が大切といえます。

4.伝統的な食文化、環境と調和した配意等及び農山漁村の活性化と食料自給率の向上への貢献

伝統的な優れた食文化や地域の特性を食生活に活かします。食料の生産者と消費者が交流を図る事により、農山漁村の活性化と食料自給率の向上に貢献する事を目的としています。

日本には様々な食の伝統行事があります。正月のおせちや各地域によって異なるお雑煮、節分や桃の節句、端午の節句等の伝統行事は四季を感じる大切な食体験につながります。幸せを願う為のものがほとんどなので、伝統行事を行う意味をしっかりと伝えていきましょう。

また各地域によって異なるお雑煮や郷土料理も絶やさずに次世代に伝え続ける事が大切です。

5.食品の安全性の確保等における食育の役割

食の安全性をはじめとする食に関する幅広い情報を提供し、食に関する理解と知識を深める事を目標としています。

添加物など、日本では認可されているものが多いですが、添加物の歴史は浅く長期にわたり摂取する事の影響はまだわかりません。このことを踏まえ、情報は自ら正しく取りに行き、選択していく事が大切です。

これらの目標を理解し、食育活動に活かしましょう。

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