運動とは「からだを動かすこと」で、最近では日常生活での活動(生活活動)とスポーツなどの運動を合わせて身体活動と呼ばれています。しかし便利な世の中になるにつれ、運動する機会が激減しました。多くの人が運動不足を感じており、運動したほうが良いということは理解をしていても様々な暑い、寒い、しんどいという理由により習慣化するのは難しいのが現状です。食育とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。
この運動と食育を両方生活に取り入れる事により、健康的な体、病気になりにくい体をつくる事ができます。健康は「美」の最上級です。美しくなり、そして健康的になります。
なぜ運動?
生活習慣病対策です。食べ物から摂取したエネルギーと、運動により消費したエネルギーがバランスよく保たれていることが健康の為に良い状態です。しかし食べる量は変わらず、運動を行わないと摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り、使われなかったエネルギーは脂肪として体に蓄えていきます。この状態が繰り返されると、脂肪が必要以上に蓄積し、肥満となります。そして肥満が原因となって糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病になるリスクが高くなります。近年、生活習慣病が増加していますが、この運動不足も原因の一つと言われています。また、筋肉=生命力と言われており、筋肉量が多いと健康的に過ごせる期間が長くなります。
そして運動をするメリットはたくさんあります。運動の効果は体の機能面によく表われますが、疾病に対しても効果があります。下記の通りです。
・健康的な体形の維持
・体力、筋力の維持および向上
・肥満、高血圧や糖尿病などの生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防
・加齢に伴う生活機能低下(ロコモティブシンドローム)の予防
・心肺機能の向上により疲れにくくなる
・腰や膝の痛みの軽減
・血行促進により肩こり、冷え性の改善
・抵抗力を高める(風邪予防)
・認知症の低減
・不定愁訴の低減
・気分転換やストレス解消
なぜ、プラス栄養?
食事中に含まれる栄養が人体を機能させている事は言うまでもありません。ここでは、なぜ運動と一緒に栄養が必要なのか説明します。
私達の細胞は酸素を取り込み、そして活性酸素を排出します。車に例えると、酸素がガソリンで活性酸素が排気ガスです。この活性酸素には体内に入ってきた菌と闘うという役割がありますが、強い攻撃力を持っているゆえに、菌でない体内にあるコラーゲンや細胞も傷つけてしまいます。いわゆる「酸化」です。体が錆びていってしまうのです。強い日差しを浴び続けて肌が老化し、たるんでいくのは、活性酸素がコラーゲンを攻撃したからです。運動すると免疫がつくと言われているのは、運動により活性酸素が発生し、菌と闘ってくれるからです。
しかしその活性酸素を増やしたままにしておくと、今度は自分の体を傷つけてしまいます。その攻撃を防ぐために、野菜や果物に含まれるビタミンやミネラル、そして強い抗酸化作用を持つ活性酸素を吸収してくれます。運動と同時に栄養をとる必要があるのはこのためです。筋肉を作るためのたんぱく質はもちろんですが、体のケアとして特にビタミン、ミネラル、ファイトケミカルを摂取しましょう。
運動と栄養を習慣にしよう
厚生労働省より、日常生活の中で「今より10分多くからだを動かしましょう」という指針が出されました。 10分多く動くということは歩数にすると約1000歩多く歩くということになります。
また息がはずむような運動を30分以上、週2回行うことも提唱されています。ウオーキング、ランニング、サッカー、野球、テニスなど、どのような運動でも構いません。楽しく継続して行うことができる運動をみつけ、習慣化されることをおすすめします。
そして運動だけではなく、栄養バランスの良い食事をとりましょう。しかし野菜や果物だけでは栄養は補いきれないので、サプリメントもうまく取り入れましょう。
運動と栄養を習慣化する事によって、自分の足で歩ける期間が伸び、そして体内から美しさをつくる事ができます。