
1 ライチの起源・由来
(学名:Litchi chinensis 和名:茘枝)
ライチは、ムクロジ科レイシ属に属します。
ライチは中国南部では紀元前から栽培されていたようです。中国の古い書物によると、漢の時代にはすでにライチが皇帝への献上物として珍重されていたとされています。当時は、のどの渇きを潤したり、疲労回復の薬として使われていました。中国の薬学の書籍である本草綱目には、ライチの種に薬効があるあるとされ、記載されています。
日本には、1720年頃に伊豆大島へ、そして江戸時代の終わりに鹿児島県にもたらされたといわれています。
ライチの名前の由来は、中国の古書によると、「枝を離れると1日で色が変わり、2日で香りが失せ、3日で味が変わり、4~5日経つと色、香り、味がすべてなくなる。」と書かれています。このことから「離枝」から来た説や、「荔」の文字は刀で割くという意味に通じ、へたが堅いので刀で枝ごと切り取るからだという説があります。
2 ライチの特徴
ライチは、うろこ状の硬い皮におおわれていますが、皮をむくと白色半透明で非常になめらかな柔らかい果肉が顕れます。個性的な香りをもち、甘み酸味のバランスは絶妙で、とてもジューシーな果実です。
直径は3~4cmくらいで、熟すと果皮が緑色から赤色になります。
楊貴妃が愛したフルーツとしても有名です。楊貴妃のライチ好きはかなりのもので、中国南部から長安(いまの西安)までの長い距離を数日かけて馬で運ばせていたというほどです。
3 ライチの栄養・効果
ライチには葉酸が多く含まれているので貧血予防に効果が期待できます。葉酸が不足すると核酸がうまく働かなくなり、細胞の生まれ変わりが正しく行われなくなります。また妊娠中だけでなく、妊娠前から葉酸を摂取することにより、赤ちゃんの神経系の病気の発生リスクを軽減させることができるといわれています。
ライチに豊富に含まれる葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球をつくるために欠かせない成分です。
ライチには、鉄と協力して赤血球を形成する働きを持つ葉酸に加え、鉄の吸収を高めるビタミンCや銅も豊富に含まれているため、貧血の予防・改善に適した果実であると考えられています。
ビタミンCやカリウムも適度に含まれていて風邪や高血圧などの予防にも期待できます。
血液中の悪玉(LDL)コレステロールが増加すると、血管の内壁が脂質で分厚くなり、こぶのようにせり出して血管を狭めるため、高血圧や動脈硬化などが引き起こされます。ライチに含まれるビタミンCや、ロイコシアニジンなどのポリフェノールには、血中の悪玉(LDL)コレステロールを減少させる働きがあります。そのため、ライチは動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果的であると考えられています。
4 ライチの選び方・保存方法
果皮がしっかりしていて、黒ずみのないものを選びましょう。また、手でさわったときにうろこ状の表皮のとげが鋭いほど新鮮です。
生のライチはあまり日持ちせず、4~5日で味が落ちるのでなるべく早く食べるようにします。保存はポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。枝付きの場合は果実を取らず、そのまま保存したほうがよいでしょう。
5 ライチのまとめ
ライチは、大人になってから初めて食べました。
今まで食べた事のない、食感と味で驚いたのを覚えています。白くプルンとした実がなんとも言えずにパクパク食べてしまいました。
それから、しばらくの間私の中でライチブームが起こりました。生のライチはもちろんですが、お菓子やドリンク類、缶チューハイもライチづくしでした。
でも、いつのまにかブームが終わっていました。いつ終わってしまったのでしょうか。自分でも不思議です。
ライチについて調べていたら、久しぶりにまた、食べたくなりました。
今は、どんなお菓子や缶チューハイが出ているのでしょうか。なんだかワクワクしてきました。
でも、どれだけライチを食べても楊貴妃のように美人になれないのは、仕方がないことです。